本記事では3Dプリントを依頼できるサービス業者についてまとめた後、実際にJLCPCBに3Dプリント部品を発注する方法をお知らせします。
自宅では扱いが難しい材料で製作したい場合、3Dプリントサービスはとっても便利ですよ♪

3Dプリントサービスとは
3D CADソフトや3Dモデリングソフトで作られた3Dデータを受け取り、3D造形を代行するサービスです。メリットや価格は下記の通りです。
3Dプリントを依頼・発注するメリットは?
3Dプリントを依頼・発注する主なメリットは下記の通りです。
- 家庭用の3Dプリンタでは難しい素材(耐熱・高強度素材)も利用できる
- 3Dプリンタを買わなくても3Dプリントができる
- 出力できる形状か、プロに事前にレビューしてもらえる
3Dプリントサービスの価格は?
素材、サイズ、発注先によって様々です。
有名どころのサービスなら自動見積もりがあるので試してみると良いと思います。
一般的な特徴は下記の表の通りです。
同じデータ・業者でも素材によって数千円〜10万円台の開きがある。
一般的な素材による価格の違いは下記のとおり。(右に行くほど高価)
レジン系<ナイロン系<ゴム系<金属
また、総じて価格は国内サービスが高めです。
(欲しい素材を扱っていれば)中国サービスは半額以下でオーダーできます。
3Dプリントサービスの比較。どこに発注するのが良い?

3Dプリントサービスの依頼先は国内、海外(中国)、個人の大きく3つに分けられます。
代表的なサービスプロバイダと共に紹介します。
個人的には安くて品質も良い中国の3Dプリントサービスが良いと思います。
国内の3Dプリントサービス
おそらくDMM.makeは耳にしたことがあると思います。
特徴は、多様な素材・多色もOK。 短納期。されど高いです。
その他のサービス業者としてはkinko’sやRICOHも3Dプリント請負をやってます。
他にも多色成形に特化したサービスなどもあり、国内は高価でも特化・ニッチにも対応できるサービスが多い印象です。
海外(中国)の3Dプリントサービス
中国の3DプリントサービスはもともとPCB(プリント基板)の受託生産サービスをしていた業者が3Dプリントも展開したケースが多いように思います。
代表的なサービスプロバイダーはJLCPCB、PCBWay、ELECROWです。
各国からの依頼を受けていて、取り扱い規模が多いため、出力できる色や素材や選択肢は少なめですが、安く質の良いサービスを展開しています。
個人代行に依頼
個人で自宅の3Dプリンタを使って制作代行を行っている方もいるようです。
ココナラなどで依頼できます。
ただし、出力できる素材は家庭用のプリンタで扱えるものに限られますし、出来上がった製品の質やトラブル時の対応も様々です。
個人に依頼する場合は、実績や対応内容、金額などよく見極めて依頼すると良いでしょう。
中国の代表的な3Dプリントサービスプロバイダの特徴
「代表的な素材で安く3Dプリントを依頼するなら、中国の3Dプリントサービスが良い」というのが上記、3Dプリントサービスの比較(国内・中国・個人代行の違い)のまとめです。
では、具体的にどの業者が良いか、代表的な3社についてお知らせします。
JLCPCBの3Dプリントサービスの特徴
扱っている材料の種類は少なめなものの、最安かつレビューやチャットの土曜日対応などサービスが良いです。
- 値段:調べた限り最安
- クーポン:アリ。日本のユーザは54$+10$のクーポンを利用可能
- チャット相談:アリ。平日は24時間対応。土曜も相談可能。(対応が早く、回答内容も良かったです)
- レビュー前に配送方法も選べる(速さ優先?送料優先?)
- 扱っている材料:レジン系、ナイロン系、ステンレス、ABS (ちょっと少なめかも)
- 言語:英語のみ(ブラウザの翻訳機能とDeepLで対応できる範囲です)
扱っている材料は少な目ですが、精細な出力のレジン、耐衝撃・耐熱・耐薬品性能の高いナイロン、金属系ではステンレスがあるので、使える材質もほとんどのケースでは満足していると思います。
やり取りは英語ですが、ブラウザの翻訳機能とDeepL翻訳に任せてしまえば、全く問題ないです。

質の良いサービスを安く、でおすすめです。
PCBWayの3Dプリントサービスの特徴
扱っている材料の種類が少し多く、値段もまあまあ安いのが特徴です。
- 扱っている材料:レジン系、ナイロン系、TPU、PEEK、ABS、PLA、PC、PETG、ASA、アルミニウム、ステンレス、チタン、鉄 中国サービスの中ではかなり材料を選べる
- 値段:まあまあ安め
- クーポン:最初の注文は5$クーポンを利用可能
- チャット相談:アリ。ただし、土日は不可。
- 注文ページの説明がちょっとわかりにくい
- 送料はレビューが終わってオーダーページに行くまでわからない
- 言語:ほぼ英語。(一部日本語)
扱っている材料が中国の3Dプリントサービスの中では多めなのが特徴です。
ですが、チャットが土日NGだったり、レビューが終わるまで送料が全く分からなかったり、ちょっと不便なところがあります。
ELECROWの3Dプリントサービスの特徴
正直、中国の3Dプリントサービスの中では、お値段は高めです。ですが透明レジンの扱いがあるので、透明パーツが欲しかったらELECROWかな、という感じです。
- 扱っている材料:レジン系(透明レジンも有り)、ナイロン系、PLA、ステンレス、アルミ、チタン
- 値段:JLCPCBと比べると結構高め。
- オーダーページ:ちょっと分かりにくい
- クーポン:確認できず
- チャット相談:確認できず
- 言語:英語。
正直、オーダーページが分かりにくかったり、チャットサービスもなかったりで、あんまり良い印象はないです。透明パーツを頼むならELECROWかなぁという印象です。
私が選んだのはJLCPCB
私が3Dプリントサービスを依頼する目的は「家の3Dプリンターではで出せない高強度・耐熱品を安く、早く、受け取りたい」です。
高強度、耐熱175度、耐水、対薬品性に優れるナイロンが使えて、お安く、サービスも良さそうな業者、という理由でJCLPCBを選びました。
JLCPCBのサイトはこちらです>https://jlcpcb.com/JPV
JLCPCBって信頼できる?
JLCPCBのサイトによれば、1日あたりの注文は2万件以上、品質苦情率は0.23%以下とのこと(https://jlcpcb.com/aboutUs)。尚且つ、チャット・メールでのオンラインサポートは平日は24時間対応、土曜日も日本時間で10時-19時対応です(https://3d.jlcpcb.com/help)。
私は、上記より品質とサービスの行き届いた会社と思いました。
これだけの数を不具合少なく収めている企業であれば、安心して依頼できるのではないでしょうか。
JLCPCB公式の3Dファクトリーの紹介動画です。(工場好きはハマると思いますよ〜)
JLCPCBに3Dプリントを依頼・発注する方法
ここからは、実際にJLCPCBに3Dプリントを依頼する方法について解説します。
英語アレルギーの方も問題無いように丁寧に解説しますので、ぜひトライしてみてください。
画面に沿って進めば、意外と簡単ですよ!
まずはクーポンをゲットしましょう!
JLCPCBは新規ユーザーに対してかなり多めの割引クーポンを提供しています。
執筆時点でのクーポンの提供額は合計54$(!)です。
クーポンは下記ページからもらえます。
https://jlcpcb.com/JPV
しかもJLCPCB_JapanのTwitterをフォローしてDMを送ると更に10$のクーポンがもらえます。
JLCPCB_JapanのTwitterIDは @JLCPCB_Japan です(上記リンクhttps://jlcpcb.com/JPVにも記載があります。)。
ユーザー登録
ユーザー登録は上記リンクhttps://jlcpcb.com/JPVの右上から行えます。

登録ページは下図の通り。
ユーザー名は適当なあだ名で大丈夫です。
パスワードとEmailアドレスを入力して、ロボットではありませんにチェックをし、Sign Upボタンを押します。

確認用のメールが届くので、Verify email address をクリックすれば登録完了です。

とりあえず、登録完了。
続けて頑張りましょう!
依頼するファイルの登録〜仮見積もり
続けて、製作を依頼するファイルを登録して仮見積もりをしましょう。
なお、ここから先の項目はJLCPCBのヘルプページにも記載があります。
必要に応じて、そちらも参照にしながら進めてみてください。
データのアップロードと素材の選択
まずは見積もり画面に移動します。こちらのURL: https://3d.jlcpcb.com/ でQuote(見積もり)とあるボタンをクリックしましょう。

続いてファイルをアップロードして、素材を選択します。
オーダーの仕方は下の画面の通りです。

- ファイルをアップロードします。「Add 3D Files」をクリックして、手持ちのファイルを登録するか、該当するエリアにファイルをドラッグ&ドロップでも登録できます。
- 製造方法と素材を選択します。素材の特性などはマウスをボタン上にしばらく置いておくと説明が表示されます。
- 利用用途を選択します。(割と適当でもOKだと思います)
なお、上記2の製造方法の概略と使える素材は下記のとおりです。
- Multi Jet Fusion (MJF): 粉末状の材料を積み上げた後に熱を加えて樹脂を融合させる方法。使える材料は PA12-HP Nylon PAC-HP Nylon
- Selective Laser Melting (SLM):レーザー溶融法 レーザービームによる照射で、SLSと違い“溶融”することで物体にしていく技術(SLSよりも新しい技術)。使える材料は 316L Stainless Steel
- Fused Deposition Modeling (FDM):熱溶解積層法。使える材料は ABS
- Selective Laser Sintering (SLS):粉末焼結積層造形。使える材料は 3201 PA-F Nylon
マウスを材料のボタンに合わせると説明が表示されます。(↓表示例です)

素材を選び直すごとに、見積もり(この時点では送料除く)が表示されます。
金額も見ながら素材選びをすると良いでしょう。
カートに入れて仮見積もり&レビュー依頼
上記、ファイルと素材の登録が済んだら、「SAVE TO CART」をクリックしましょう。

画面右上のカートのアイコンが①に変わるので、これをクリックしてカート画面に移ります。

SIPPING CART画面に入るので、該当するItemが選択されていることを確認して、「Secure Checkout」をクリックします(この先、課金はレビューが終わるまではないので安心して進めてください。)

「SECURE CHECKOUT」画面が表示されます。ここで入力する項目は下記3点です。
- 送付先住所
- 配送方法(配送会社)
- レビューの依頼
送付先住所の入力
画面が切り替わったら送付先住所を入力しましょう。
新規で住所を登録となるはずですので、画面の「+Add new shipping address」をクリックします。

小画面が出てきますので、住所を入力します。
入力例は下記のとおりです。

住所の入力が済んだら、「Continue」ボタンで次の配送方法(配送会社)の選択に進みます。

配送方法(配送会社)の入力
配送会社を選択します。
選択を変えるごとに概算の金額が変わるので、納期と金額を見ながら選択すると良いと思います。
(なお、この時点での送料は概算です。後で増える可能性があります)

レビューの依頼
ここまで入力できたら、登録したファイルのレビューを依頼します。
操作は簡単で、3. Submit Order欄のContinueをクリックするのみです。
「Submit Order」は和訳すると「注文を出す」なので、ちょっとクリックするのが怖いですが、この時点では注文・入金にはならず、レビュー依頼がされるのみなので、安心して先に進みましょう。

レビュー結果を受け取り、(必要あれば)ファイルを修正する
レビュー依頼をすると、営業日なら4〜6時間でレビュー結果のメールが届きます。
図案付きで結構丁寧なレビューが届くので、対応して返信します。
送受信は英語ですが、受信メールの英→和、返信メールの和→英はDeepLにお願いすれば、全部日本語で読み書きできます。
私の場合、指摘事項は下記2点でした。
1. 厚さ不足の箇所があって、強度・精度を保証できないが了承するか?
2. 1ファイルに複数の部品があるので訂正して欲しい
1は了承。2は訂正したファイルを送ると連絡。注文画面にreplaceボタンが出るのでファイルを差し替えて再レビュー依頼をしました。
↓レビュー結果のメール

入金&オーダー
レビューがOKになると、下のキャプチャのようなメールが届きますので、入金してオーダーです。メールの「View order details」をクリックするとブラウザに注文ページが表示されます。

入金画面は下のキャプチャのPayから入れます。

支払いはPayPalかクレジットカードになるかと思います。
クレジットの場合の入力は下記の通りです。

一通り入力したら、使えるクーポンやキャンペーンがあれば選択して、画面下のPayをクリックすれば注文完了です。
お疲れ様でした。
受け取りまでのステータス
受け取りまでのステータスはOrder History画面で見ることができます。
Order Status欄で状況の表示・出荷状況の確認ができます。
私の場合、3/28に入金→3/29に製造完了→3/31に集荷→4/4に到着でした。
入金から7日で到着なら全然待てる範囲じゃないでしょうか。

受領
荷物はクロネコヤマトで届きました。
白いビニール袋はAliExpress利用者には見慣れたヤツですね。

中身はたいそう丁寧にエアパッキンで梱包されていました。
これなら荒れた輸送でも安心ですね。


ちなみに頼んだ品物はこちら。
自宅の3Dプリンタ(Creality Sermoon V1 Pro)の改造パーツになります。
エッジが綺麗に立っているし、質感も良いしで、かなり満足しています。
このパーツの詳細については別記事で紹介します。>3Dプリンターの反り上がり問題をファンダクト改造で対策する(Creality Sermoon V1 Pro)

なお、不幸にも届いた品物に問題があった場合にはこちらのページのQuality Complaintから問い合わせできます。
まとめ:3Dプリントサービス (JLCPCB) に依頼・発注する方法
以上、3Dプリントサービスとは何か、代表的なサービスプロバイダー(国内・中国)の説明と、私のおすすめのJLCPCBでのオーダー方法を解説しました。
最初はオーダー時に英語で面食らうかも知れませんが、ブラウザの翻訳機能とDeepL翻訳があれば大抵の英語は何とかなります。
私の初注文の感想は「送られてくる製品・サービス全体の質も良く、意外と安く・早く受け取れることに大満足」です。
安価でクオリティの高い造形物を得ることができます!
ぜひチャレンジしてみてください。
それでは!
JLCPCBのオーダー・クーポンは下記ページからもらえます。
https://jlcpcb.com/JPV
コメント