PR

ゲームボーイアドバンス用IPS液晶v4、v5、v6 、v7、プレラミネート液晶とは?

ゲームボーイアドバンス用IPS液晶は、ゲームボーイアドバンス(GBA)をより高画質でバックライト付きの液晶画面で楽しむための改造キットのことです。

以下、詳細を説明します。

記事内の一部に広告を含みます。

ゲームボーイアドバンス用IPS液晶とは

具体的な説明を始める前に、ゲームボーイアドバンス用IPS液晶について、簡単に解説します。

そもそもIPS液晶とは

IPS液晶を超簡単に説明すると、TFT液晶パネルの中でも高画質、高画角な駆動方式のことです。

高画質モニタで有名なEIZOのサイトから説明を引用させていただきます。

 液晶パネルの駆動方式は、TN(Twisted Nematic)方式、VA(Vertical Alignment)方式、IPS(In-Plane-Switching)方式の3種類に大別できる。 PC用の液晶ディスプレイでもっとも採用が多いのはTN方式で、VA方式、IPS方式と続く。一概には言えないが、低コストの順にTN方式→VA方式→IPS方式、PCでの静止画表示に利用するなら、 高画質の順にIPS方式→VA方式→TN方式と思ってよい。

第4回 TN?VA?IPS?──液晶パネル駆動方式の仕組みと特徴を知ろう

改めて、ゲームボーイアドバンス用IPS液晶とは

ゲームボーイアドバンス用IPS液晶は「暗い」「見づらい」オリジナルの液晶画面を高画質でバックライト付きのIPS液晶パネルに変更ための交換部品です。

ゲームボーイアドバンス用IPS液晶(v4)搭載品とオリジナルのゲームボーイアドバンス(よく見て!映ってます)の比較

一般的にIPS液晶キットには、IPS液晶パネルのほかにメイン基板に取り付けるためのサブ基板、ケースに収めるための両面テープ、取り付け位置調整用のガイド用アクリル板などがセットになって販売されています。

また、ゲームボーイアドバンス本体の分解には専用のY型のドライバーが必要です。多くのキットで同梱されていますが、同梱されていない場合は別途購入が必要です。

なお、本体の分解・社外品パーツの組み込みとなりますので、当然メーカー非サポートとなります。

GBAのIPS液晶化するなら 代行? 販売? 自作?

IPS液晶パネルに換装したゲームボーイアドバンスを入手する方法はいくつかあります。
ここでは、それぞれのメリット・デメリットについて紹介します。

GBA IPS液晶化の代行を依頼するなら ココナラ?

何かを依頼したい!と思ったときによく使うのはココナラですよね。
ただし、私が探した時点ではココナラでゲームボーイシリーズの改造を受ける業者はいませんでした。

また、個人ストアサイトでこれらの代行を受けるサービスも何件かあるようです。
気になった方は検索してみてください。

代行を利用した場合、下記のようなメリットデメリットがあります

代行を利用した場合のメリット

  • 好みのカスタマイズを受けてくれる場合がある。
  • 自分で試して壊す心配がない

代行を利用した場合のデメリット

  • 金額はかなり高め
  • ココナラ・メルカリといった大手サービスを利用しない場合は、詐欺などの不安もあり得る

IPS液晶交換済みゲームボーイアドバンスの販売は ヤフオク?

IPS液晶交換済みのゲームボーイの購入ならヤフオク!やメルカリでしょう。
どちらのサイトでも、時期を問わず商品の販売が絶えず行われているようです。

ヤフオク!、メルカリでの販売価格は15,000円〜25,000円くらいが相場でした。

低価格なものは、本体は中古品のまま液晶画面のみIPS化したものなど。
高価格なものは、本体外装を社外品(アルミパネルなどもアリ)に交換、バッテリー式に変更など、より多くのカスタマイズがされていました。
中心価格帯は17,000〜18,000で、IPS液晶+外装&ボタン類交換、というものが多いですね。

ヤフオク!、メルカリを利用した場合のメリット

  • すぐに手に入る
  • 自分で試して壊す心配がない

ヤフオク!、メルカリを利用した場合のデメリット

  • 金額はそれなりに高め
  • 外装カバーの色は売っているものからしか選べない
  • 所持品のゲームボーイアドバンスを活用できない

自分でゲームボーイアドバンスをIPS液晶化する

最後は自分でカスタマイズする方法です。

押し入れに眠っているゲームボーイアドバンスがあれば、追加のキットの代金だけで作成できます。
IPS液晶 v4キットが発売されたおかげで工作の難易度は格段に簡単になりました。
基本的に付属のドライバーだけで換装できます。

自分でゲームボーイアドバンスをIPS液晶化する場合のメリット

  • 意外と簡単にできる。DIY感覚の楽しさ
  • 10種類以上の外装カバーを一緒に選べる
  • 手持ちのアドバンスを活用できる
  • 価格を抑えることができる

自分でゲームボーイアドバンスをIPS液晶化する場合のデメリット

  • 基本的にeBayやAliExpressでの輸入のため、キットが届くのに2週間程度かかる
  • よっぽどの場合ですが、自分のゲームボーイを壊してしまう可能性もある

ゲームボーイアドバンス IPS液晶化の難易度は?

正直に言います。簡単です。

IPS液晶 v4キットが発売されたおかげで、マニアックな工作は一切不要で換装できます。

v3までのキットでは外装ケースの内側を一部切り欠いたりする工作が必要でした。
またハンダ付けが必要なケースもあり、それなりの難易度がありました。

しかし、v4キットでは外装ケースの加工不要。ハンダ付けも不要です。
キット付属のドライバーと両面テープのみで工作できます。

手持ちのアドバンスがあるならよほど自信が無い場合を除けば、v4キットでの自作をお勧めします。

#2023年5月追記
23年に入ってから、v5キットおよびプレラミネートv5キットが発売されています。
特にプレラミネートv5キットは交換も用意で更に画質も向上しているため、とてもおすすめです。

GBA用IPS液晶の v2 / v3 / v4の違いとは?

2022年6月現在、ゲームボーイアドバンス用のIPS液晶にはv2、v3、v4という名前のついたキットが販売されています。

v1やv2というのは元々IPS液晶キットを販売し始めたhttps://funnyplaying.comの商品のようです。
クニャクニャ曲がるフレキ基板に直接ICが載っているのが特徴です。
v2はv1の改良型ですが、下記のように工作上の難易度がありました。

IPS液晶 v2の特徴

  • 輝度・カラー調整のためにメイン基板とフレキ基板をリード線でハンダ付けする必要がある
  • 外装シェルの内側プラスチックを一部削り取る工作が必要

v3以降は上記funnyplayingとは関係なく、中国で独自進化したキットになります。
v3もまだまだ現役で販売されており、下記のような特徴があります。

IPS液晶 v3の特徴

  • ハンダ付け不要輝度・カラー調整は最初からハンダ付けされたタッチセンサを利用可能
  • ただし、外装シェルの内側プラスチックを一部削り取る工作が依然として必要(工作精度によっては、液晶が浮いてしまう、ズレてしまう、プラスチックのカスが液晶面に残ってしまう、といった心配があります)

v4は2022年になって出回り始めたキットのようです。v4キットの特徴は下記の通りです

IPS液晶 v4の特徴

  • ハンダ付け不要。輝度・カラー調整は最初からハンダ付けされたタッチセンサを利用可能
    (ただし、セレクト+L/Rで輝度調整する機能を有効にするにはハンダ付けが必要です。)
  • 外装シェルの内側プラスチックを一部削り取る工作も不要

IPS液晶 V4キットの組み立て方法は別ページで詳しく説明します。
以下のページもご参照ください。

GBA用IPS液晶v5とは?

2023年2月ごろからAliExpressで出回り始めたキットです。

簡単に言うと、GBA用IPS液晶v5は「v4から飛躍的に画質・機能がアップしたIPS液晶搭載キット」です。

正直に言います。おすすめです。

↓購入はこちら。

↓取り付け方はこちらで解説しています

↓より作業が簡単なプレラミネート液晶v5の取り付け方は下記で解説しています

v4との違い(詳細)は下記の通りです。

GBA用IPS液晶v5とv4の違い1:ピクセル数

IPS液晶v5キットはv4に比べて液晶画面のピクセル数が大幅にアップしています!

ピクセル数比較xy倍率
オリジナルGBA240160
IPS液晶v44803204倍
IPS液晶v57204809倍
GBA IPS液晶V5のピクセル数比較

正直、画質は格段によくなっています。
手にする前は、オリジナルのピクセルを2x2で塗り潰すか3x3で塗り潰すかの差だと思っていましたが、1ピクセルが小さくなることで、ピクセル間の黒い余白が全くと言っていいほど目立たなくなっています。また、v4より発色も良くなったように感じます。

IPS V5液晶での表示例(ピクセル間の黒枠が全く目立ちません)
IPS V5液晶での表示例(ピクセル間の黒枠が全く目立ちません)

GBA用IPS液晶v5とv4の違い2:明るさ

IPS液晶V5では輝度調整が15段階に拡大されました(V4までは10段階)。
しかも、同じ輝度を10段階から15段階に細かく分けた訳ではなく、かなり明るい側の領域が増えました。

上記、ピクセル数Upと相まって、IPS液晶V5はかなり画質がよくなっています!

GBA用IPS液晶v5とv4の違い3:カラーモード

IPS液晶V4もV5もカラーモードは8種類です。
ですが、V5のカラーモードはかなり実用的な色合いが揃っています。

オリジナルのGBAの色合いは経年と機種差で少しずつ異なっていますが、これをうまくエミュレートできていると思います。

GBA用IPS液晶V5のカラーモード
GBA用IPS液晶V5のカラーモード

GBA用IPS液晶v5とv4の違い4:ピクセルエフェクト

IPS液晶V5は細かくなったピクセル数を応用して、4種類のピクセルエフェクトが利用できます。
具体的には ノーマル・レトロピクセル・縦スキャンライン・横スキャンラインの4種です。

なお、ピクセルエフェクトを利用するには、組み立て時に後述のOSDメニューの有効化(ハンダ付け)が必要です

GBA用IPS液晶V5のピクセルエフェクト

GBA用IPS液晶v5とv4の違い5:OSDメニュー

GBA用IPS液晶v5ではOSDメニュー(画面上での設定変更)ができるようになりました。
OSDメニューの呼び出し方は、「セレクトボタンを押しながらL/Rキーを1秒間同時押しして、離す」です。

OSDメニューでは上述の輝度調整(15段階)、カラーモード(8段階)、ピクセルエフェクト(4種類)のほかFRM(フレーム補完)の設定が可能です。

GBA用IPS液晶V5のOSDメニュー
GBA用IPS液晶V5のOSDメニュー

なお、OSDメニューを有効にするには、ハンダ付けが必要です。ゲームボーイアドバンスのメイン基板からセレクト・L・Rキーの端子からリード線をIPS液晶の基板につなぐ必要があります。(別途、改造方法の記事で紹介します)

GBA用IPS液晶v5とv4の違い6:組み立て難易度

GBA用IPS液晶v5キットの唯一の難点は、組み立てがv4よりも難しくなってしまった、という点だと思います。

v5キットでもハンダ付け無しで輝度調整とカラーモード調整は可能です(V4と同様に付属のタッチパッドを使います)。ですが、GBA用液晶V5はOSDメニューを使えてこそ真価を発揮するため、ハンダ付けはほぼ必須と言って良いでしょう。
この点が実装難易度につながってしまっています。

(タッチパッド操作のみでOK、ピクセルエフェクトとフレーム補完は使わない、と割り切ってしまえば難易度はv4と同じです。)

プレラミネート液晶とは?

2023年4月ごろから、プレラミネート液晶という改造キットが発売されるようになりました。

キットのベースはv4もしくはv5です。

従来のキットとの違いはガラススクリーンと液晶モジュールが一体化された状態で販売されていることです。
このため、組み立ては液晶+ガラススクリーンのユニットをシェルに貼り付けるだけでほぼ完成します。
非常に簡単で、かつホコリの侵入などに神経を使わなくて済むので、おすすめです。

↓ラミネート液晶キットの詳細や取り付け方法は下記リンクの記事をご参照ください。

GBA用IPS液晶v6、v7とは?

一部の改造品販売ショップにて、IPS液晶v6、v7という名称での改造品のゲームボーイアドバンスの出品が見られるようになりました。
ですが、2023年11月現在、Google検索、AliExpress、eBay、funnyplaying商品サイト等、関連するWebサイトを調べてもV6、V7に該当する交換用キットの販売見つけられませんでした。

おそらくは、ショップ独自でバージョン表記をしているものと思います。
(V2~V5とV6の比較などの記載もありますが、V5も4倍ピクセルとされていたり、当ページでの記載とは異なる認識が散見されます)

もし、購入を検討される場合は、ショップにどのような商品かよく確認されることをお勧めします。

正規品はfunnyplaying製??

一部の業者の販売ページでは、最初にIPS液晶化キットを販売したfunnyplaying製を正規品、それ以外を質の悪い亜流品のように記載しているサイトもありますが、ユーザーとしてはあまり気にしなくて良いと思います。

そもそも任天堂から見ればどちらもメーカー仕様外の改造品です。
また、昨今の中国製品の質の良さは目を見張るものがあります。
今まで筆者はfunnyplaying製以外で50点以上のGBAのIPS化改造を行いましたが、今のところ問題は出ていません。
funnyplaying、その他の中華のキット、どちらを求めるかは気持ちの問題かな?という気がします。

まとめ。GBA用IPS液晶v4、v5、v6 (バックライト付き) とは?

以上、ゲームボーイアドバンス用IPS液晶とは何か、v2、v3、v4の違い、およびIPS液晶v5&ラミネート液晶、v6やv7について説明しました。

なお、GBAのIPS液晶化、ゲームボーイマクロの製作方法については下記リンクよりご参照ください。

それでは!

  1. v5が高画質なそうですが、v2は多くのところでお勧めされており、v5の情報はこの記事以外あまりないのですが、v5の動作は安定していますか? またv2と比べて発色、画質とかってどれほど違いますか?

    • くりけんさん、
      質問ありがとうございます。

      v5、品質的には結構安定していると思いますよ。
      v4/v5合わせて30台近く組み立てていますが、初期不良は今のところありません。
      また、動作確認でチラついたり急に色が変わってしまったりといった問題もないです。

      残念ながらv2は扱っていないので比較はできないです。
      FunnyPlayingの製品も改良品に置き換わっているので、よくお調べいただけると良いかと思います。